旅の余白 | サンタバーバラ カリフォルニア

「来週、サンタバーバラとモンテシートに行く予定なんです」とお向かいさんに話したところ、「絶対に訪れてほしい場所がある」と教えてくれたのが、Vedanta Temple というお寺でした。

お向かいのご夫婦はサンタバーバラに住んでいたことがあります。「ここが一番好きだった場所なんだよ」と目を輝かせながら、「キミもきっと好きになるよ。とにかく行ってみて！」と熱烈にすすめてくれたのです。

そして訪ねたVedanta Temple。

本当に美しく、旅の余白を作るのにぴったりな、静寂に包まれた場所でした。

お寺の敷地は、あちこちに植えられたラベンダーの香りがふんわりと漂い、ミツバチやハチドリが飛び交っています。キツツキが木をつつく音、小鳥たちの鳴き声。

南カリフォルニアらしい感想した空気の中で、海の風が運んでくる太平洋の香り。

すべてが、静かな癒しとして体に染み込んでくるよう。

お寺は海を見下ろす丘の上に立っているため、キラキラと輝くカリフォルニアのセントラルコーストの海が臨めます。散歩していたら一瞬、「もしかして、ここって天国なのでは…？」と、思ってしまうような瞬間がありました。

少し大袈裟かもしれませんが、それくらい静寂感じる空気感でした。

その後、お寺の中でメディテーションをしていたときには、言葉にできないような美しい体験もありました。きっとこの場所のエネルギーが、やさしく包み込んでくれたのだと思います。

翌日は、旅先での楽しみのひとつでもあるアンティークショップと古本屋めぐりへ。

モンテシートのダウンタウンにある Lost Horizon Bookstore は、とても素敵な古本屋さんで、絵画やポスター、アート作品なども並んでいます。ここでは少し時間をかけて、まるで宝探しのようなひとときを過ごしました。

夫がじっくりと選書している間、私はゆり椅子に腰掛けてのんびりしていました。すると、ふと視線の先の本棚に、なぜかひときわ“光って”見える一冊があり、引き寄せられるように手に取ってみました。

それは、前日に訪れた Vedanta Temple で祀られていたヒンドゥー教のお坊さんによる書籍。

偶然とは思えず、不思議なご縁を感じてそのまま購入しました。

本当に特別な本と出会うとき、まるでその本が光を放っているように見える。

そんな感覚、ありませんか？

いわゆる「ジャケ買い」とは少し違っていて、タイトルが見えていなくても、何かに呼ばれるようにその本を手に取ってしまう。不思議だけれど確かな感覚です。図書館や書店に通う人は、きっと体験したことがある感覚ではないでしょうか。

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ちなみに、今回の宿は、サンタバーバラのビーチ近くにある Eagle Inn でした。

サンタバーバラやモンテシートでは、コストパフォーマンスの良いホテルやAirbnbを見つけるのは至難の業だと思います。まず、古いホテルが多いのです。

予算が大きければ、お土地柄でラグジュアリーなホテルはもちろんあるわけなのですが、そうでなければそこそこの金額を出しても微妙なホテルになってしまいがちな地域なのです。

今回のホテルも、ロケーションは最高だったものの、内装にはかなりの古さを感じてがっかり。でも、お掃除がしっかり行き届いていて清潔感の面では安心、そして可愛らしいテラスでの朝の時間は心地よいものでした。

ホテルのすぐ近くには素敵なレストランやカフェも多く、自転車がレンタルできる場所もあります。

個人的にお気に入りのカフェは、 Helena Avenue Bakery です。

ここはどれを食べても美味しくて、雰囲気も抜群。友人とのカジュアルなランチにもぴったりの場所です。

あなたは最近、どんな場所に旅をしましたか？

どんな素敵な場所や空間との出会いを、体験しましたか？