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南フランスでのワーケーション

  • Sakura Nimura
  • 6月11日
  • 読了時間: 4分

更新日:6月20日


今年は少し早めの夏休みを取って、南フランスのコートダジュールに来ています。

とはいっても、完全なお休みというよりは、お仕事も入れつつのワーケーション(Workation)です。


アメリカからの飛行機で隣り合わせた方や、レストランで会話した旅行者の方々の中には、「自分達もワーケーションだよ!」という人がけっこう多くて、そういう休みの取り方(というか、働き方?)が一般的になっているようです。


調べてみたら、日本でも国土交通省の観光庁が、「新たな旅のスタイル」として、ワーケーションを取り入れるよう、企業などへ働きかける動きがあるみたいです。皆が同じ時期にお休みを取るよりも、それぞれの休暇時期が散らばって混み具合が解消され、また仕事も滞らないという利点があるワーケーション。


コロナ禍を経て、いろんなことがますます多様化され続けているのだなぁと感じます。


ちなみに、6月の南フランスは、夏のバカンスの少し前なので比較的にまだ空いています。5月だと、カンヌ映画祭、そしてモナコでのF1レースがあるので、ニース付近は混むようですし、7月になると本格的な夏休みで国内外から旅行客が増加します。


前回に南フランスに来たのは、8月でした。暑さの中で意識がもうろうとし、十分に楽しめなかった記憶があります。今回は6月ですが、それでもけっこう暑いので(25〜30度くらい)、海に浸かるのでなければ、4月あたりがベストなのかもしれません。


 

話変わって・・・


日本人は印象派やキュビズムが好きだと言われていますが、私自身も、もれなくその1人です。印象派の巨匠たちが愛したコートダジュールには、美術館はもちろんのこと、彼らの作品を扱うアートギャラリーも多いので、どっぷりとアートの世界に浸ることができます。


個人的にはシャガールが大好きです。

学生の頃に初めて購入したアートポスターがシャガールで、色褪せてきた今でも大切にしています。


シャガールはユダヤ系リトアニア人で、ユダヤ人迫害や戦争、彼のミューズだった最愛の妻の死など、さまざまな経験を経ながら、自分の芸術と直向きに向き合ってきた画家です。色彩が豊かで、ストーリー性が高くて、眺めているといろんな感情が湧いてきます。


今回、改めてシャガールの作品をたくさん見て、「なぜ自分は彼の作品がこんなにも好きなんだろう?」と考えてみました。


その理由の一つとして思い当たったのは、シャガールの作品には多くの”シンボル”が描かれているということです。ユング派の深層心理学を学んでいるからか、ヒプノセラピーをするからか、私は昔からシンボルを通して物事を考えるのが好きです。


たとえば、シャガールの作品によく出てくる花嫁は、彼の最初の妻であり、先に他界したベラを表しています。鶏や牛、山羊などは、彼の故郷の村での素朴な暮らしや、生命力などを表すシンボル。


その他にも、愛を表す新郎新婦、スピリチュアリティを示す天使、月や太陽、恵みを表す花束など、さまざまな意味が込められたモチーフが描かれています。


色にも意味があり、赤、青、黄色と、彼の作品には想像力や感情をやさしく刺激するようなエネルギーが込めれている気がします。


そして、シャガールはとてもスピリチュアルな画家です。

作品の多くには、愛や慈悲、喜びといったメッセージが込められていています。複雑な構図の作品であっても、どこかやさしい「愛のエネルギー」を感じるのです。






シャガールが眠っている墓地がある村、セントポールデヴァンスはとても可愛らしい中世の村です。アート好きの方には、この村に行ったら、ぜひ近くにあるFoundation Maeght (マーグ財団美術館)にも足を伸ばしていただきたいです。ここはなんといっても、彫刻がセンスよく配置されているお庭が素敵。コートダジュールで一番好きな美術館かも、と思います。セントポールデヴァンスから、のんびり歩いて15〜20分ほどです。


ちなみに、ニースにあるマティス美術館とシャガール国立美術館は、お互いが徒歩で20分と、歩ける距離にあります。マティス美術館が丘の高い方にありますので、そちらまでUberなどで行って、そこからシャガール美術館まで緩やかな坂道を下って歩いていく、というのもおすすめです。高級住宅地のエリアですので、安全に気持ちよくお散歩ができます。



そんな感じで、ワーケーションの日々は、朝に少し仕事をして、日中に美術館などを巡り、そして夕方から夜にかけてふたたび仕事する、というスケジュールで過ごしています。


仕事ゼロで、丸ごとお休みだったら、きっともっとどっぷりと楽しめるのだろうなと思います。でも、バケーションを終えて、一気に仕事に戻る時のキャッチアップ作業はかなり大変です。


そう考えると、ワーケーションは「働きながら楽しむ」という感じでバランスが取れていて、働き盛り世代にはぴったりの、新しいリフレッシュの形なのかもしれません。


さて皆さんは、ワーケーションするならどんな場所で、どんなふうに過ごしたいですか?




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